請求書の電子化とは?メリット・デメリット、システム導入のポイントや注意点を解説
目次
請求書の電子化とは?
請求書の電子化とは、紙の請求書を電子データに変換して送受信することです。電子請求書は、法律上、紙の請求書と同じ効力を持ちます。電子請求書は、紙の請求書に比べて、コスト削減や業務効率化、環境負荷の低減などのメリットがあります。しかし、電子請求書を利用するには、一定のルールやシステムが必要です。この記事では、電子請求書に関する法令やルール、送付方法、メリット・デメリット、システム導入のポイントや注意点について解説します。
請求書の電子化に関する法令
電子請求書を利用するには、消費税法や電子署名法などの法令を遵守する必要があります。主な法令は以下の通りです。
- 消費税法:消費税法では、紙の請求書と同様に、電子請求書にも「発行日」「発行者名」「相手方名」「品目・数量・単価・金額」「消費税額」などの記載事項が定められています。また、電子請求書を発行する場合は、相手方から事前に同意を得る必要があります。
- 電子署名法:電子署名法では、電子請求書に対して「公的個人認証サービス」や「特定認証業者」が提供する「高度な電子署名」を付与することで、紙の請求書と同じ効力を持たせることができます。高度な電子署名は、発行者の本人性やデータの完全性・不可否性を保証するものです。
- 電子帳簿保存法:電子帳簿保存法では、紙の帳簿や証憑を電子データに変換して保存する場合のルールが定められています。電子帳簿保存法に基づく保存方法を適用する場合は、「高度な電子署名」や「タイムスタンプ」などの技術的措置を施す必要があります。
電子請求書のルール
電子請求書のファイル形式
電子請求書のファイル形式は、特に決まっていませんが、一般的にはPDFやExcelなどが使われます。しかし、これらの形式では、データの構造化や標準化ができません。そのため、国際的な規格である「e-Invoice(インボイスXML)」や「UBL(Universal Business Language)」などを採用することで、データの交換や連携が容易になります。
電子請求書の押印の有無
電子請求書には、法律上、押印は必要ありません。しかし、商慣習や契約上、押印が必要な場合もあります。その場合は、電子印鑑やデジタル署名などを利用することができます。電子印鑑は、画像として印鑑を貼り付けるもので、法的な効力はありませんが、ビジュアル的に押印したことを示すことができます。デジタル署名は、電子署名の一種で、発行者の本人性やデータの完全性・不可否性を保証するものです。
電子請求書を送付する方法
電子請求書を送付する方法は、主に以下の3つがあります。
- メール送付:メールに添付ファイルとして電子請求書を送る方法です。手軽に送れる反面、セキュリティや管理面でのリスクが高いです。メール送付をする場合は、暗号化やパスワード保護などの対策を行う必要があります。
- クラウドサービス:クラウド上に電子請求書を保存し、相手方にURLやパスワードを通知する方法です。セキュリティや管理面でのメリットがありますが、クラウドサービスの選択や契約にコストがかかる場合があります。
- 電子請求書ネットワーク:電子請求書専用のネットワークを利用して送受信する方法です。国内では「e-Invoiceネットワーク」や「JBA(日本ビジネスアカウント)」などがあります。電子請求書ネットワークでは、データの標準化やセキュリティが保証されていますが、参加費用やシステム対応が必要です。
請求書を電子化するメリット
請求書を電子化するメリットは以下のように挙げられます。
- 紙や印刷、郵送などのコストを削減できます。
- 請求書の作成や管理が簡単になります。
- 請求書の送受信が迅速になります。
- 請求書の紛失や誤送などのリスクを減らせます。
- 請求書のデータを分析や連携に活用できます。
- 環境に優しいです。
請求書を電子化するデメリット
請求書を電子化するデメリットは以下のように挙げられます。
- システム導入に費用や時間がかかる場合があります。
- システムの故障やセキュリティの問題が発生する可能性があります。
- 取引先との互換性や合意が必要です。
- 電子データの保存や廃棄に注意が必要です。
請求書の電子化を進める際のポイント
請求書の電子化を進める際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 自社の業務プロセスやニーズに合ったシステムを選びましょう。
- システム導入前には、法令や税務上の要件を確認しましょう。
- 取引先との調整や契約をしっかり行いましょう。
- システム導入後には、運用や管理、改善などを継続的に行いましょう。
まとめ
請求書の電子化は、コスト削減や業務効率化などのメリットが多くありますが、システム導入や運用には注意が必要です。自社の状況や目的に応じて、最適な方法を選択しましょう。
スータブル・ソリューションズでも請求書の電子化サービスをお取り扱いしております。その他にもあらゆるSaasサービスも取り扱っており、サービス単体でのご提案や販売も可能です。しかし弊社はITアウトソーシング事業を主軸にお客様のIT環境を継続的に維持管理の上改善を加えていくサービスを展開しております。電子化やIT管理にお困りのお客様にはぜひまとめてご利用頂きたいと考えております。業務の電子化を進めるにあたっては一度社内の業務フローを見直す必要があり、ただ単に電子化する、というケースは稀になります。電子化に伴い業務を抜本的に見直すDXを行ってこそ、電子化の効果を最大限に得る事ができると弊社では考えております。また継続的にお付き合いさせて頂くからこそ見えてくる課題や改善案もあるかと思いますので、ぜひご一緒に良い方法を模索していきたいと考えております。
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