オンプレミスサーバーの運用とクラウド移行の比較
近年、多くの企業がサーバーインフラのクラウド移行を検討するようになりました。しかし、オンプレミスサーバーを維持するべきか、それともクラウドに移行すべきかの判断には、多くの要素を考慮する必要があります。
本記事では、オンプレミスサーバーの運用とクラウド移行の比較を詳しく解説し、それぞれのメリット・デメリット、企業にとって最適な選択肢について考察します。
1. オンプレミスサーバーとは?
1.1 オンプレミスサーバーの定義
オンプレミス(On-Premise)とは、自社で物理的なサーバーを設置し、管理・運用する方式のことを指します。企業のオフィスやデータセンター内にサーバーを配置し、独自のネットワークを構築して運用するのが一般的です。
1.2 オンプレミスサーバーの主な特徴
- 自社所有のハードウェア・ソフトウェア:企業がすべてのITインフラを管理。
- カスタマイズ性が高い:ハードウェア・ソフトウェアの設定を自由に変更可能。
- セキュリティ管理が必要:物理的なアクセス管理やファイアウォールの設定が不可欠。
2. クラウドサーバーとは?
2.1 クラウドサーバーの定義
クラウドサーバーとは、AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)などのクラウドサービスプロバイダーが提供する仮想サーバー環境を利用する形態を指します。
2.2 クラウドサーバーの主な特徴
- インターネット経由で利用:リモートからのアクセスが可能。
- スケーラビリティが高い:必要に応じてリソースの増減が可能。
- 保守・管理の負担が少ない:ベンダーがインフラのメンテナンスを担当。
3. オンプレミスとクラウドの比較
3.1 コストの違い
項目 | オンプレミスサーバー | クラウドサーバー |
---|---|---|
初期投資 | 高額(ハードウェア・ソフトウェア購入) | 低額(従量課金制) |
運用コスト | 電力・冷却・メンテナンス費用が発生 | 使った分だけ課金される |
更新・交換コスト | 5~7年ごとにハードウェア更新が必要 | 最新のインフラが利用可能 |
ポイント:
- オンプレミスは初期投資が高く、長期的な維持コストもかかるが、一定期間後の総コストは抑えられる可能性がある。
- クラウドは初期費用を抑えられるが、従量課金制のため長期間運用するとコストが高くなることもある。
3.2 セキュリティの違い
項目 | オンプレミスサーバー | クラウドサーバー |
---|---|---|
データ管理 | 自社のネットワーク内で管理 | クラウドプロバイダーが管理 |
アクセス制御 | 物理・ネットワーク的なセキュリティ対策が可能 | マルチテナント環境のためアクセス制御が重要 |
セキュリティ対策 | 自社で対策が必要 | クラウドベンダーが対策を実施 |
ポイント:
- オンプレミスはデータを完全に自社で管理できるため、特定の業界(金融、医療、政府機関など)では強みになる。
- クラウドはベンダー側のセキュリティ対策が適用されるため、最新の攻撃手法への対策が施されるが、データ管理の面でリスクが伴う。
3.3 運用管理の違い
項目 | オンプレミスサーバー | クラウドサーバー |
---|---|---|
メンテナンス | 自社で定期メンテナンスが必要 | クラウドベンダーがインフラ管理 |
バックアップ | 手動またはスクリプトによる自動化が必要 | クラウドサービスのバックアップ機能を利用可能 |
スケールアップ | 物理的なサーバー増設が必要 | 必要に応じて即座にリソース増加可能 |
ポイント:
- オンプレミスは自社のIT部門に十分なスキルが必要。
- クラウドは管理の負担が少なく、スケールアップ・ダウンが容易。
4. クラウド移行のメリット・デメリット
4.1 クラウド移行のメリット
- 柔軟性と拡張性が高い:必要なときにリソースを増減できる。
- 運用負担の軽減:ベンダーがインフラ管理を担当。
- 災害復旧(DR)の強化:クラウドの冗長化機能を活用し、データ損失を防ぐ。
4.2 クラウド移行のデメリット
- 長期間の利用でコストが増大する:一定規模以上ではオンプレミスよりもコストが高くなる場合がある。
- データ管理の不安:機密情報の管理がクラウドベンダーに依存する。
- ネットワーク依存:インターネット接続が必要なため、ネットワーク障害が影響を及ぼす可能性がある。
5. どちらを選ぶべきか?
5.1 オンプレミスが適しているケース
- 高度なカスタマイズが必要なシステム(特殊な業界向けシステム)。
- 機密性の高いデータを扱う企業(金融機関、医療機関、政府機関)。
- 長期的に運用コストを抑えたい場合。
5.2 クラウドが適しているケース
- 迅速なスケールアップ・ダウンが必要なWebサービスやSaaS企業。
- IT部門の負担を軽減したい企業。
- BCP(事業継続計画)や災害対策を強化したい企業。
まとめ
オンプレミスとクラウドのどちらを選択するかは、企業のニーズやリソースによって異なります。「カスタマイズ性とデータ管理の強化」を重視するならオンプレミス、「スケーラビリティと運用の容易さ」を重視するならクラウドが適しています。
また、最近ではハイブリッドクラウド(オンプレミスとクラウドの組み合わせ)を採用する企業も増えており、両方のメリットを活かす選択肢も検討すべきでしょう。
企業のIT戦略に合わせて最適なサーバー運用方法を選び、効率的なインフラ構築を進めていきましょう。
投稿者プロフィール

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【有資格】
■事業免許
総務省 届出電気通信事業者 A-10-3067号
東京都公安委員会 事務機器商営業許可 第306660205689号
東京都 産業廃棄物収集運搬許可 第13-00-119879号
神奈川県 許可番号 01400119879号
■取得認証
情報セキュリティマネジメントシステムISO27001認証(登録番号 JUSE-IR-402)
情報処理支援機関「スマートSMEサポーター」(認定番号 第16号-21100052(18))
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